2022年度後期 国際安全保障法

概要

「国際安全保障法」は今年度から隔年開講となります。来年度は不開講であることに注意してください。来年度は「国際環境法」が開講され、今後はこの2科目が隔年で交互に開講されます。

講義の記録

以下の概要はKULASISに掲載されているものと同一です。

講義の概要・目的

国際安全保障に関連する国際法上の諸規則およびその適用の実態を理解することを目的とする。受講生の十分な予習を前提に、講義では事例分析を中心に行う。

到達目標

国際安全保障に関する国際法上の諸規則にかかる基本的な知識を習得する。

事例分析を通じて、それら規則を実際の場面に適用する能力を身につける。

国際安全保障に関する英語文献を日本語文献と大差ない速さ・正確さで読み解けるようになる。

講義計画と内容

第1回  「戦争の違法化」の過程 台湾出兵から太平洋戦争まで

第2回  国連の集団安全保障の構想と変遷 朝鮮戦争から平和維持活動の誕生まで

第3回  国連の集団安全保障の展開 安保理による武力行使の「授権」・平和維持活動の変質

第4回  国連の平和維持活動への日本の関与

第5回  武力行使の定義 どのような実力行使が禁止されているのか

第6回  自衛権

第7回  在外自国民保護・人道的干渉・「保護する責任」

第8回  安保理による非軍事的「制裁」

第9回  経済安全保障 通商・投資規制

第10回 軍備管理

第11回 武力紛争法 保護される人

第12回 武力紛争法 害敵方法・害敵手段

第13回 武力紛争法 履行確保

第14回 日米安全保障条約と中立法

第15回 まとめとフィードバック

履修要件
「国際法」を受講しているか、学部において国際法関連科目を受講していたことを前提として講義する。ただし、これらを受講していることを必須要件とするものではない。
成績評価の方法・基準

平常点(40%)・レポート(20%)・期末試験(40%)

平常点は、講義の場における議論への参加状況により評価する。欠席していればもとより、物理的に出席していても議論に参加しなければ評価の対象にしない。

レポートは、講義で扱う具体的な事例を一つ採り上げ、資料に基づき事実関係を整理し、法的な論点を抽出し、それら論点のうち一つにつき分析を加える。詳細は、講義において指示する。

教科書

黒ア将広ほか『防衛実務国際法』(弘文堂、2021年) 。講義で用いる資料はM本ウェブサイトにて配布する。

参考書等

講義時に指示する。

関連URL
M本ウェブサイト(このサイト)に資料を示す。
授業外学習(予習・復習)等

【予習】
毎回の予習課題(教科書+関連資料)をM本ウェブサイトに示す。予習課題を熟読し、理解できない箇所があれば自分なりの方法で調べ、それでも理解できなければ講義中に質問する用意をしてくること。

「国際」安全保障法であるので、資料の多くは英語である。英語の文献資料を読解する力を付けるためにもこの講義を活用されたい。

【復習】
復習については特に指示しない。それぞれ自分なりの方法で復習されたい。

その他

講義では、受講生が充実した予習をしてくること前提として、可能な限り議論に時間を費やす。教室には、人の話を聞くためにではなく、議論に参加するために来て頂きたい。