国際法を学ぶ者のためのフランス語学習資源

直近の更新 2023年9月18日


大学院(法政理論)での演習ではフランス語文献を用います。受講までに、以下の準備をしておいて下さい。


I. 初心者向け

1. 最初の3日間

まず、入門書を一気に最後まで読み切ってください。全部わかるはずはありませんが、とりあえず全体像を掴みましょう。例えば以下のいずれかがいいでしょう。

 

2. 4日目から3週目

以下を並行して進めてください。

(1)入門的文法書

 一気に2週間程度でさらってください。たとえば、

を勧めます。

(2)初級問題集

(3)聴く・話す訓練

文献を読むのに聴いたり話したりする能力は直接には不要ですが、聴く・話す訓練は読む力を大いに伸ばしてくれます。

3. 4〜5週目

(1)上の「聴く・話す訓練」を続ける。

(2)次の問題集のいずれかを2週間で片付ける。

(3)Duolingoで行けるところまで行ってみる。

ここまで来れば、辞書さえあれば国際法の専門文献になんとか取り組めるようになります。全くの初学者が、5週間で専門書を曲がりなりにも読めるようになります。

このレベルで文法について疑問が出てくれば、以下を参照すればかなりの程度解決できるでしょう。


II. Faux débutants向け

 Faux débutantsとは、初級文法を一通り大学などでやったけれども、それ以来何もしていなくて記憶が……という人のことです。

 講義開始までに、「I. 初心者向け」の「1.」を飛ばしてその他を全て済ませてください。
 


III. 中級者(初級文法を一通り終えた人)向け

(1)とにかく、少しだけでも毎日聴く

(2)話す練習も始める。一人でできるのはシャドーイング

シャドーイングに使える原稿・音声は、例えば以下のものがある。

(3)毎日「書く」

といっても仏作文はまだ無理でしょうから、自分が興味を持てる文章を探してきて、それを書き写すといいでしょう。国際法に特に関心があるのであれば、国連憲章ウィーン条約法条約などの条文を毎日少しずつ「写経」していくのも効果的です。一週間に一度まとめて大量に、というのではあまり意味がありません。少しで構いませんから、毎日続けることが重要です。

まだ長文を読むのはしんどいかもしれません。でも、頑張って少しずつ読みましょう。国際法に興味があるはずですから、Revue générale de droit international publicに毎号連載されている"Chroniques des faits internationaux"の、自分の関心を引きそうな記事だけを読むといいでしょう。少しでいいから毎日読むことです。

英語やフランス語でフランス語文法を教えてくれるサイトがたくさんあります。かなり便利です。たとえば……

 

中級向け問題集

中級以上向け文法書


IV. 上級者向け

「上級者だ」と自覚している人は自分なりの勉強法を身につけているでしょうが、「上級者かな?」と思う人には、例えば次のようなサイトを活用することを勧めます。テレビや新聞のほとんどはスマホ用アプリを無料で提供していて、そこからかなり利用できます。適宜検索してみて下さい。