表紙へ 講義のページ

法学研究科配布の「授業要覧」に記載されたものです。


授業科目 フランス法文献研究

担当教官 助教授 M本 正太郎

開講期等 後期 2単位



授業のテーマと目標

 20世紀後半のフランス法哲学・国際法学においてきわめて重要な役割を果たしたMichel Virallyの、国際法の原理的・法哲学的側面に関する論文をもとに議論する。Basdevant, Rousseauらの意思実証主義・Kelsen, Combacauらの規範的実証主義・Scelle, R.-J. Dupuyらの社会学的実証主義のいずれとも距離を置きつつ、なお実証主義を採ったVirallyの理論を理解すること、および、法学研究に必要な程度のフランス語読解力を養成することを目標とする。



授業内容の要旨と授業計画

 Virallyの論考を翻訳し、それに基づき議論する。全訳するかどうか、また、どの程度のスピードで読むかは、参加者のフランス語能力に応じて決定する。



教科書・参考書

 教科書 VIRALLY (Michel), Le droit international en devenir : essais ecrits au fil des ans, Paris, PUF, 1990, 540p. 本書所収の論文のいくつかを読む。

 参考書 「翻訳」ということについて、下記著作のうち一つは読んできてほしい。

      鈴木主税『私の翻訳談義』(河出書房新社、1995年)。

      別宮貞徳『翻訳と批評』(講談社学術文庫、1985年)。

      柳瀬尚紀『翻訳はいかにすべきか』(岩波新書、2000年)。



履修上の注意

 国際法ないし法哲学を履修しているかどうかは問わない。フランス語を全く学習したことのない者であっても、これを機に習得する意欲があるならば、参加を歓迎する。



成績評価方法

 平常点および(簡単な)レポート



学生へのメッセージ

 前期のうちにフランス語能力を少しでも高めておきたいという希望があれば、別の文献を用いた読書会を計画しているので参加されたい。この読書会は単位にはならず、後期の授業の参加条件となるものでもない。前期の読書会のみの参加も可能。関心のある者は、M本まで直接連絡を。