4月8日

第１部　通商　１．最恵国待遇・内国民待遇

配付資料

• "Exercise 5: Beer", Peter van den Bossche & Werner Zdouc, The Law and Policy of the World Trade Organization, 3rd ed., Cambridge, Cambridge University Press, 2013, pp. 416-417.
• 1947年のGATT条文（日本語訳）
• 経済産業省『2014年版不公正貿易報告書』第II部第2章「内国民待遇」

予習課題

• "Exercise 9: Glass Producers in Dire Straits", van den Bossche & Zdouc, supra.
  • 14日17時までに�M本宛に回答案を送付。
• 資料
  • 1947年のGATT条文 　日本語訳を参照するのは大いに結構ですが、必ず英正文を基に考えてきて下さい。
  • 『2014年版不公正貿易報告書』第II部第8章「セーフガード」
  • その他「参考書」に掲げた文献

講義で用いた資料

• 農林水産省　セーフガード関係情報

予習課題

• "Exercise 8: Tetra Pack containers", van den Bossche & Zdouc, supra.
• 資料
  • 1947年のGATT条文、GATS条文
  • 『2014年版不公正貿易報告書』　第2部第4章「正当化事由」
  • その他「参考書」に掲げた文献

予習課題

• "Exercise 3: Right Over Might", van den Bossche & Zdouc, supra.
  • 問の数が多いので、それぞれの問にごく簡潔な（1・2行程度の）回答を用意し、根拠となる条文を明示すること。
• 資料
  • 紛争解決了解(DSU)
  • 『2014年版不公正貿易報告書』　第2部第17章「WTOの紛争解決手続」
  • Interview with John Jackson on the WTO's Dispute Settlement System
  • Dispute Settlement System Training Module　各セクションの末尾にテストがあります。
  • その他「参考書」に掲げた文献

予習課題

• "Questions and Assignments", van den Bossche & Zdouc, supraの10.1, 10.2, 10.4
• "Exercise 10: Stepping Stone or Stumbling Block?", van den Bossche & Zdouc, supra
• 資料
  • 『2014年版不公正貿易報告書』　第2部第16章「地域統合」、第3部総論「経済連携に向けた規律の策定」、および第3部のその他の章
  • Regional Trade Agreements
  • その他「参考書」に掲げた文献

予習課題

• 課題文
• 資料
  • Trade and Development
  • その他「参考書」に掲げた文献

配付資料

• Council Regulation (EC) No 980/2005
  Eur-lexの検索窓でYearに2005、Noに980を入れてRegulationをチェックして検索すると出てきます。
• USA, African Growth and Opportunity Act

予習課題

1. Petroleum Development v. Abu Dhabi (1951), International and Comparative Law Quarterly, vol. 1, 1952, pp. 247-261.（学外からのアクセス方法）
• 事実概要・争点を整理。最初から251頁まで読めば十分である。
• 仲裁廷が示した解決法の問題点を指摘し、代替策を考えてくる。 　　　
2. 位田隆一「開発の国際法における国有化紛争の解決」法学論叢132巻4・5・6号（1993年）180頁の、リビア石油国有化関連の仲裁判断3件に関する部分を読む。
• それらの異同を明らかにする。
• どの仲裁廷の解決が最も適切か、あるいは第四の解決法があるか、考えてくる。
3. 日本が締結した投資条約のうち、最も古いエジプトとの条約と、今年署名されたウルグアイとの条約とを比較する。
   • その異同を明らかにする。
   • なぜそのような違いがあるのか、理由を考える。

予習課題

1. Santa Elena v. Costa Rica, ICSID Case No. ARB/96/1, Final Award, 17 February 2000.
• 事実関係(paras. 15-21)を把握（答案に書かなくて良い）
• 紛争の要点(paras. 54-59)を把握（答案に書かなくて良い）
• Para. 72の記述は、頻繁に批判の対象となる。これは、投資仲裁が投資受入国公益の害になることを示しているか。自己の見解をまとめる。
2. Saipem v. Bangladesh, ICSID Case No. ARB/05/7, Award, 30 June 2009.
   • 本件では、何が何によって収用されたと判断されたのか？
   • 関連資料
     • Bangladesh-Italy BIT
     • ICSID条約
     • 鈴木五十三「投資協定仲裁判断例研究(11) 投資受入国裁判所によるICC仲裁に対する介入の収用該当性」JCAジャーナル57巻7号（2010年）18頁。
     • GEA v. Ukraine, ICSID Case No. ARB/08/16, 31 March 2011.
       • 井口直樹「投資協定仲裁判断例研究(30) 国内裁判所による商事仲裁判断の執行拒否が投資協定違反とはならないとされた例」JCAジャーナル58巻11号（2011年）40頁

予習課題

1. Gold Reserve v. Venezuela, ICSID Case No. ARB(AF)/09/1, Award, 22 September 2014.
• 被申立国のどのような行為がどのような理由により公正衡平待遇義務違反とされたか？
• 関連資料
  • Canada-Venezuela BIT
  • ICSID Additional Facility Arbitration Rules
  • 井上葵「投資協定仲裁判断例研究(67) 投資家の義務違反に対して採られた措置が公正衡平待遇義務違反とされた事例」JCAジャーナル62巻5号（2015年）
2. Chemtura v. Canada, Award, 2 August 2010.
   • 被申立国のどのような行為がどのような理由により公正衡平待遇義務違反とされなかったか？
   • 関連資料
     • NAFTA
     • UNCITRAL仲裁規則1976年版
     • 石川知子「投資協定仲裁判断例研究(23) 農薬の登録抹消に係る被申立国の一連の行為が公正衡平待遇義務違反および収用を構成しないとされた例」JCAジャーナル58巻4号（2011年）

予習課題

1. Société générale v. Dominican Republic, LCIA Case No. UN7927, Award on Preliminary Objections to Jurisdiction, 19 September 2008.
• 「直接の」被害者でない申立人に申立資格が認められるのはなぜか。このような申立資格の容認は望ましくない結果を生むとの見解もあるが、どう考えるか。
• 関連資料
  • Dominican Republic-France BIT
  • 井口直樹「投資協定仲裁判断例研究(6) 複雑な投資ストラクチャーと仲裁管轄権限」JCAジャーナル57巻3号（2010年）
2. Malaysian Historical Salvors v. Malaysia, ICSID Case No. ARB/05/10, Award on Jurisdiction, 17 May 2007; Decision on the Application for Annulment, 16 April 2009.
   • 仲裁判断と取消決定とで大幅に異なる見解が示されている。いずれが適切か。あるいは、第三の立場があり得るか？
   • 関連資料
     • ICSID条約
     • 野見山陽子「ICSID仲裁の対象となる投資の概念と権限踰越による仲裁判断の取消し」JCAジャーナル57巻4号（2010年）

泉北高速鉄道「事件」

• 泉北高速鉄道がローンスターに売却されることがほぼ決まりながら最終的に南海電鉄に売却された2013年〜2014年の出来事を調査の上整理する。ネット上で見つかるニュース、新聞等のデータベース、地方公共団体ウェブサイト等を用いて、自力で事実関係を調査すること。
• 仮に、ローンスターがスイスに設立した子会社を通じてこの入札に応札していたとする。日・スイスEPA投資章（第9章）に基づいて、ローンスター側はどのような主張を日本に対してなし得るか。
• 答案は6月30日（火）17時までに提出。コメントを付して返却の後、何度かやりとりがあり得る。答案に事実関係を記す際には、出典を明記すること。

予習課題

　以下の二つの事件を比較し、

• ICSIDにおける取消手続と、ICSID以外の場合の取消手続との違い
• それぞれの利点・欠点
• 投資家にとって、また、投資受入国にとって、どちらの方が望ましいか

につき考える。

1. Sempra v. Argentina, ICSID Case No. ARB/02/16
• Award, 28 September 2007.
• Decision on the Argentine Republic's Application for Annulment of the Awrad, 29 June 2010.
• 参考
  • �M本正太郎「投資協定仲裁判断例研究(15)　適用すべき法の不適用と権限踰越による仲裁判断の取消」JCAジャーナル57巻10号（2010年）
2. Metalclad v. Mexico, ICSID Case No. ARB(AF)/97/1
   • Award, 30 August 2000.
   • Mexico v. Metalclad, Judgment, Supreme Court of British Columbia, 2 May 2001, 2001 BCSC 664.
   • 参考
     • ICSID追加的制度仲裁規則（これに基づく仲裁は、ICSID条約に基づく仲裁ではない。追加的制度の概要。）
     • 繁田泰宏「123　メタルクラッド事件」松井芳郎（編集代表）『判例国際法〔第2版〕』（東信堂、2006年）
       

予習課題

アジアインフラ投資銀行(AIIB)に対しては、次のような懸念・批判・要望が示されている。世界銀行（日本語サイト）や、アジア開発銀行（駐日代表事務所）などの地域的開発銀行においてはある程度実現されていることが、AIIBでは実現されない恐れがあると思われているからである。では、以下のそれぞれの要素は、世界銀行・アジア開発銀行においては、どのようにしてどの程度実現されているか。

• 「AIIBはまず中国の影響力を拡大する融資に傾斜しないよう透明な運営ルールを確立すべきだ。中国との関係、中国企業の受注が優先される事態は許されない。」（日本経済新聞社説2015年6月30日）
• 「AIIBには、融資を急ぐあまり審査が甘くなり、インフラが環境破壊や人権侵害を招くのではないか、との懸念が先進国から出ている。」（朝日新聞電子版2015年5月22日）

予習課題

バーゼル銀行監督委員会（金融庁サイト）は、銀行の自主資本規制に関するルールを作成している。

• 銀行の自主資本規制とは何か？　なぜそのような規制が必要なのか？
• 同委員会の法的地位は、同委員会憲章3条に記されているとおりである。なぜこのような法的地位で十分と考えられているのだろうか？　十分でないとすると、なぜこのような法的地位にとどまっているのか？
• 同委員会に対しては、次のような批判が向けられることがある。これらは正当な批判か？
  • 一部の有力国の中央銀行等から構成されており、帝国主義的である。
  • 国内において非民主的な中央銀行代表が集まってできた仕組みなので、一層非民主的である。
  • 非公式クラブであり、透明性に欠ける。