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2003年度後期 神戸大学法学部 夜間主 国際法

第1回課題


「国際法」の講義は、10月6日(月)開始の予定です。

 講義概要に記しているとおり、この講義は、ほぼすべての時間を教員と学生あるいは学生と学生との議論・討論に費やすことにしています。したがって、十分な事前の予習が求められます。

 第1回の授業の予習課題は次の通りです。

 教科書 松井芳郎ほか『国際法 第4版』有斐閣Sシリーズ
     ・第1章1「序説」(2「国際法の歴史」、3「国際法の法的性格」)
     ・第8章
     ・第10章
     (・第9章、第11章)
 判例集 田畑茂二郎ほか『判例国際法』(東信堂)
     ・判例番号28, 29A, 29B, 30, 31, 34, 36, 45, 46
      (32, 33, 35, 37-44)

 ( )内は、課題には含めませんが、読んでくると有益であろう範囲です。

 また、せっかく夏休みがありますので、以下の本などを読んで、北方領土や竹島、さらには尖閣諸島を巡る領域紛争について考えておくことをおすすめします。
 芹田健太郎『日本の領土』中公叢書
 太寿堂鼎『領土帰属の国際法』東信堂
 木村汎『日露国境交渉史』中公新書
 高野雄一『国際法から見た北方領土』岩波ブックレット

 また、いわゆる「不審船」問題について、次のものを読んでおくと話がわかりやすくなるでしょう。
 坂元茂樹「国際法からみた『不審船』事件」世界2002年3月号
 坂元茂樹「無害でない通航を防止するための必要な措置――不審船への対応を考える」海上保安協会『海上保安国際紛争事例の研究』1号

 予習の際には、以下のことに気をつけてください。
  • 意味のわからない言葉は必ず調べる。
より分厚い教科書や『国際関係法辞典』(三省堂)を図書館で参照する、そのほか一般的な法律学辞典を参照する、などなど……。
  • 「○○条約△条」が引用されている場合、必ず条約集で条文を読む。
  • 判例については、事実関係と裁判所の見解とをはっきり区別し、いずれも簡潔に説明できるようにしておく。
  • わからない点を明確にしておく。これが一番大切です。いくら調べても、いくら頭をひねっても、どうしても理解できない、という箇所をはっきりさせておくこと。

 わずか13回程度の講義です。初回から予習を十分にしてきていることを前提に直ちに議論・討論に入りますので、準備してきてください。

 第2回講義以降の予習課題などについては、初回講義で詳しく説明します。