2022年度前期 国際行政論
概要
以下の概要はKULASISに掲載されているものと同一です。
講義の概要・目的 | |
本講義の目的は、国際的あるいはグローバルな問題に取り組むために国際機構をはじめとする諸々のアクターが全体としてどのように活動しているかを理論的かつ実践的に把握することである。 具体的問題の検討を通じてこの目的を達成するために、今年度は「ビジネスと人権」を素材とし、既存の枠組みでは対応できない/しにくい問題が生じた場合の新たな制度設計のあり方について議論する。 いずれは国際公務員を目指したいと思っている者、外務省等の官庁を目指す者、JICA/JBIC等の国際協力機関を目指す者、国際NGOで活動したい者、およそ一般に「国際」「グローバル」に関心のある者を対象とする。 |
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到達目標 | |
国際(グローバル)行政の実態を理解する。 「ビジネスと人権」を素材に、国際機構や種々のアクターがなす活動を理論的に把握し、それを実践に反映させる能力を身につける。 国際問題を扱う英語文献を日本語文献と大差ない速さ・正確さで読み解けるようになる。 |
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講義計画と内容 | |
受講生は、下の「授業外学習(予習・復習)等」欄に示した予習を行った上で参加する。各回ごとに担当者を決めるのではなく、毎回全員で議論をする。初回から、十分な予習をした上で参加すること。 【5月11日修正】 【6月3日修正】 第1部 導入・基礎 第1回 導入、人権の私人間適用に関する議論(憲法) 第2回 人権の私人間適用に関する議論(国際法) 第2部 非法的手段による対応 第3回 国連人権理事会における議論 2011年「指導原則」 第4回 OECD多国籍企業行動指針、デューディリジェンス・ガイダンス 第5回 国別行動計画の比較検討 第 第3部 法的手段による対応 第 第8回 国内法による対応2 フランス注意義務法・EUデューディリジェンス指令案 第 第 第 第 第4部 まとめ 第13回 国際関係論からの検討 第14回 企業はいかなる意味で「責任」を負うのか 第15回 まとめとフィードバック |
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履修要件 | |
特になし | |
成績評価の方法・基準 | |
平常点(40%)・レポート(20%)・期末試験(40%) 平常点は、講義の場における議論への参加状況により評価する。欠席していればもとより、物理的 に出席していても議論に参加しなければ評価の対象にしない。 レポートは、企業の実践例の調査と評価とを内容とする。詳細については講義にて指示する。 |
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教科書 | |
教科書は使用しない。講義で用いる資料はM本ウェブサイトにて配布する。 |
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参考書等 | |
Ilias Bantekas and Michael Ashley Stein, The Cambridge Companion to Business and Human Rights Law, Cambridge University Press, 2021. |
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関連URL | |
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授業外学習(予習・復習)等 | |
【予習】 予習課題を熟読し、理解できない箇所があれば自分なりの方法で調べ、それでも理解できなければ 講義中に質問する用意をしてくること。 【復習】 復習については特に指示しない。それぞれ自分なりの方法で復習されたい。 |
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その他 | |
講義では、受講生が充実した予習をしてくること前提として、可能な限り議論に時間を費やす。教室には、人の話を聞くためにではなく、議論に参加するために来て頂きたい。 資料の多くは英語である。大量の英文を迅速かつ正確に読みこなせるようになるための訓練としても、この講義を活用して頂きたい。 |