10月6日

第1回　EU法の手引き／欧州統合史（注：「EUの機構的構造」は第2回へ）

予習課題

• 講義概要に記した、「EUに関する本（新書程度でよい）を1冊」
• 外務省　欧州連合(EU)情勢
• 外務省　日EU関係
• 駐日欧州連合代表部　ざっと見ておく

参考文献（さらに深めるために）

• 遠藤乾（編）『ヨーロッパ統合史〔増補版〕』（名古屋大学出版会、2014年）
• 遠藤乾（編）『原典ヨーロッパ統合史 史料と解説』（名古屋大学出版会、2008年）
• 遠藤乾・板橋拓己（編）『複数のヨーロッパ』（北海道大学出版会、2011年）
• 庄司克宏「EU条約・EU機能条約コンメンタール 第4回・第5回 EU条約第3条――EUの目的（上）（下）」貿易と関税2011年10月号・12月号

配付資料

• PPTスライド（要PW）

予習課題　判決等の原文は、余裕があれば参照しておくことを勧めます。

• 配付資料
• 判例集14
• 判例集38
• 判例集40
• Daiichi Sankyo, C-414/11 (2013)
  • 中西優美子「リスボン条約後のTRIPs協定に関するEUの権限」 中西優美子『EU権限の判例研究』（信山社、2015年）100頁。

参考文献（さらに深めるために）

• 判例集10
• 伊藤洋一「EUにおける法形成」『岩波講座 現代法の動態1 法の生成・創設』（岩波書店、2014年）
• 中西優美子『EU権限の法構造』（信山社、2013年）
• 庄司克宏「EU条約・EU機能条約コンメンタール 第8回・第9回 EU条約第5条と補完性議定書――補完性原則と国内議会の監視（上）（下）」貿易と関税2012年6月号・9月号
• 荒島千鶴「リスボン条約体制下の構成国議会の役割」坂元茂樹・薬師寺公夫（編）『普遍的国際社会への法の挑戦』（信山社、2013年）
• 川嶋周一「EU規制力の史的形成」遠藤乾・鈴木一人『EUの規制力』（日本経済評論社、2012年）
• 植月献二「リスボン条約後のコミトロジー手続」外国の立法249号（2011年）

追記　旧条約の探し方

本日の講義で説明したように、判決を理解しようとするとその当時の条約を読む必要が出てきます。EUの法文書はEUR-Lexで入手でき、旧条約については以下のように探してください。

"EU law and related documents"タブの"Treaties"をクリックして、左側の"Founding treaties"をクリックすると、当初の条約が出てきます。EU条約だけ1990年代である理由が判らなければ、EUの歴史を復習してください。

左側の"Other treaties and protocols"をクリックすると、その他の条約の一覧が出てきます。このうち、

• マーストリヒト条約による改正を経たEC条約　Treaty establishing the European Community (Consolidated version 1992)
• アムステルダム条約による改正を経たEU条約　Treaty on European Union (Consolidated version 1997)
• アムステルダム条約による改正を経たEC条約　Treaty establishing the European Community (Consolidated version 1997)
• ニース条約による改正を経たEU条約　Treaty on European Union (Consolidated version 2002)
• ニース条約による改正を経たEC条約　Treaty establishing the European Community (Consolidated version 2002)

となります。

なお、それぞれの日本語訳を参照したい場合、その当時の国際法条約集を図書館で見つけてください。

予習課題

• 佐藤幸治『日本国憲法論』（成文堂、2011年）第1編第3章第2節I, II
• 酒井啓亘ほか『国際法』（有斐閣、2011年）第4編第5章
• 判例集1　この判決については講義で英文を参照します。オリジナルは仏文なので、読める人は仏文も読んでおいて下さい。
• 判例集5
• 判例集6
• 追加裁判例
  • Mangold, C-144/04 (2005)
    • 要旨
  • ドイツ連邦憲法裁判所　2010年7月6日決定（Honeywell決定）（要PW）2 BvR 2661/06　原文　英訳
    • 中西優美子「ドイツ連邦憲法裁判所によるEU機関の行為に対する権限踰越コントロール」中西優美子『EU権限の判例研究』（信山社、2015年）23頁。

参考文献（さらに深めるために）

• 判例集7
• 伊藤洋一「EC条約規定の直接適用性」法学教室263号（2002年）
• 川嶋周一「ヨーロッパ共同体内の〈一体的〉法・政治秩序生成の模索」政経論叢〈明治大学〉81巻5・6号（2013年）
• Miguel Poiares Maduro & Loïc Azoulai, The Past and Future of EU Law, Oxford, Hart Publishing, 2010. [Chapter I: van Gend en Loos]
• 特集 van Gend en Loos, European Journal of International Law, vol. 25, 2014.
• 特集 van Gend en Loos, International Journal of Constitutional Law, vol. 12, 2014.

予習課題

• 佐藤幸治『日本国憲法論』（成文堂、2011年）第1編第3章第2節III
• 酒井啓亘ほか『国際法』（有斐閣、2011年）第4編第5章
• 判例集2　この判決も、講義で英文を参照します。やはり、読める人は仏文にも挑戦してみて下さい。
• 判例集3
• 判例集7
• 判例集8
• 追加裁判例（要旨を配布します）　Melloni, C-399/11　原文

参考文献（さらに深めるために）

• 判例集9
• 伊藤洋一「EC法の国内法に対する優越(1)〜(3)」法学教室264, 265, 266号（2002年）
• Miguel Poiares Maduro & Loïc Azoulai, The Past and Future of EU Law, Oxford, Hart Publishing, 2010. [Chapter II: Costa v. ENEL]

予習課題

• 配付資料
• 判例集11
• 判例集12
• 判例集13
• 追加裁判例（要旨を配布します）　「配付資料」に組み込みました。
  • Commission v. France, C-121/07 (2009)　
  • Melki and Abdeli, C-188/10 and C-189/10 (2010)　
  • Inuit, C-583/11P (2013)

参考文献（さらに深めるために）

• 判例集17
• 判例集18
• 中西康「緊急先決裁定手続の創設」貿易と関税2009年2月号
• ジェイコブス（北村・中村訳）「ヨーロッパ共同体法院の役割」法学協会雑誌109巻10号（1992年）
• 伊藤洋一「ヨーロッパ法における取消訴訟改革の動向」原田尚彦古稀『法治国家と行政訴訟』（有斐閣、2004年）
• 中村民雄「EU取消訴訟における個人の原告適格」貿易と関税2013年6月号
• 興津征雄「公正な裁判と論告担当官」�M本正太郎・興津征雄（編）『ヨーロッパという秩序』（勁草書房、2013年）

講義で紹介した団体

• 行政裁判所　Association of the Councils of State and Supreme Administrative Jurisdictions of the European Union
• 普通裁判所（司法裁判所）　Network of the Presidents of the Supreme Judicial Courts of the European Union
• 憲法裁判所　Conference of European Constitutional Courts

予習課題

• 判例集4
• 追加裁判例（要旨を配布します）
  • ドイツ連邦憲法裁判所　2009年6月30日判決（リスボン判決） 2 BvE 2/08　原文　英訳　仏訳　西訳
    • 中西優美子「権限付与の原則」聖学院大学総合研究所紀要48号（2010年）　同論文中の「リスボン判決」に関する箇所を読んできてください。
  • フランス憲法院　2006年7月27日決定（著作権法決定）Décision n° 2006-540 DC　原文　英訳　独訳
    • 伊藤洋一「EC法の優越とフランス憲法規範」慶應法学12号（2009年）　同論文中の「2006年7月27日判決」に関する箇所を読んできてください。
  • チェコ憲法裁判所　2012年1月31日判決（スロヴァキア年金判決）Pl. ÚS 5/12　英訳
    • 須網隆夫「先決裁定に反する憲法裁判所判決」貿易と関税2013年2号77頁。

参考文献（さらに深めるために）

• 須網隆夫「グローバル立憲主義とヨーロッパ法秩序の多元性」国際法外交雑誌113巻3号（2014年）
• 近藤圭介「憲法多元主義」�M本正太郎・興津征雄（編）『ヨーロッパという秩序』（勁草書房、2013年）
• 遠藤乾「ポスト・ナショナリズムにおける正統化の諸問題」遠藤乾『統合の終焉』（岩波書店、2013年）
• 中村民雄・山元一『ヨーロッパ「憲法」の形成と各国憲法の変化』（信山社、2012年）
• 庄司克宏「EU条約・EU機能条約コンメンタール 第6回・第7回 EU条約第4条――立憲的多元主義、国民的一体性と誠実協力原則」貿易と関税2012年2月号・4月号。

予習課題

• 判例集15
• 判例集39
• 判例集42
• 追加裁判例・意見（要旨を配布します）
  • Kamberaj, C-571/10 (2012)
    • 大藤紀子「長期間滞在する第三国国民への生存権の平等な保障」貿易と関税2012年12月号
  • Opinion 2/13 (2014)
    • 資料
  • ヨーロッパ人権裁判所　Matthews, 24833/94 (1999)
  • ヨーロッパ人権裁判所　Bosphorus, 45036/98 (2005)
    • MatthewsとBosphorusとにつき、庄司克宏「欧州人権裁判所の『同等の保護』理論とEU法」慶應法学6号（2006年）285頁。

参考文献（さらに深めるために）

• 小畑郁「EU法における人権規範の展開」小畑郁『ヨーロッパ地域人権法の憲法秩序化』（信山社、2014年）
• 庄司克宏「EU条約・EU機能条約コンメンタール 第10回・第11回 EU条約第6条と基本的人権の保護――法の一般原則、欧州人権条約およびEU基本権憲章（上）・（中）・（下）」貿易と関税2012年11月号・2013年1月号・4月号
• 山本直「EU人権統治の現代的様相――EU基本権庁の設置をめぐって」政治研究（九州大学）60号（2013年）
• 伊藤洋一「ヨーロッパ法における多元的法秩序間の調整問題について」新世代法政策学研究4号（2009年）

★中西康教授より★

中西担当のEU法第8回（12月1日）以降の内容は、 法科大学院生についてはウェストロージャパンに掲載するので閲覧すること。 公共政策大学院生についてはクラシスの授業連絡メールを使って知らせる。 なお、各回の配付資料は全員、事務室の法科大学院掛にて受け取ること。（第8回分は遅くとも11月25日頃に受け取れるようにする）

お詫びと訂正

　本日配布した練習問題の最後は、「ヨーロッパ人権裁判所」ではなく「ヨーロッパ人権条約」です。既に気づいている人も多いと思いますが。