2012年度前期 

法科大学院 国際法特講
公共政策大学院 国際法・人と活動

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講義の記録
 

  4月9日

導入および講義の概説

1.外国人差別 4月16日

予習課題

  • 教科書該当部分(第5編第5章。「難民」の部分を除く)につき、理解できないところ・疑問に思う箇所を特定してくる。
  • 「国際法上の」人権を考える理論的・実践的意義
  • 第1回課題の検討
4月23日

予習課題

  • 第1回課題への回答案作成
  • 関連資料
    • 浜松宝石店事件
      • 静岡地裁浜松支部1999(平11)年10月12日判決 判時1718号92頁
    • 小樽公衆浴場事件
      • 札幌地裁2002(平14)年11月11日判決 判時1806号84頁
      • 札幌高裁2004(平16)年9月16日判決 判例集未登載(各種判例データベースでダウンロードできない者はM本まで連絡すること)
    • 千葉ゴルフクラブ事件
      • 東京地裁2001(平13)年5月31日判決 判時1773号36頁
      • 東京高裁2002(平14)年1月23日判決 判時1773号34頁
  • 第1回課題に関する回答案の検討
  4月30日 振替休日
2. 難民 5月7日

予習課題

  • 教科書該当部分(第5編第5章第2節3)
  • 「難民』の定義
  • 難民認定手続の基礎
  • 事例研究
    • 東京高判2009(平21)年5月27日判時2062号33頁
    • 東京地判2007(平19)年7月26日判例集未登載
  • 第2回課題の配付
    宮川成雄(編)『外国法とローヤリング』(学陽書房、2005年)II-3演習
5月14日

予習課題

  • 宮川成雄(編)『外国法とローヤリング』(学陽書房、2005年)II-3演習
  • 予習課題を基に、
    • 「難民」の定義
    • 事実関係に関する証明責任、難民申請者の主張の信憑性
3. 刑事 5月21日

予習課題

  • 教科書該当部分(第5編第6章)
  • 「外国性を持つ犯罪」「諸国の共通利益を害する犯罪」「国際法違反の犯罪」の区別に方法とその実益
5月28日

予習課題

  • 逃亡犯罪人引渡法に基づく引渡手続とICTY・ICCの場合の移送手続との異同
  • 国際刑事裁判機関との協力が日本国憲法上生ぜしめる問題
4. 投資 6月4日

予習課題

  • 教科書該当部分(第5編第1章第1節・第3節、余裕があれば第2節も)
  • 投資法の基礎
  • 投資協定がない場合二度のような法的対応が可能か
6月11日

予習課題

 以下の事件で、事実関係・違反の有無が争われた条約規定・仲裁判断の理由付けを理解するよう試みる。

  • Metalclad v. Mexico, ICSID Case No. ARB(AF)/97/1, Award, 30 August 2000.
    • 仲裁判断はICSIDウェブサイトから入手可 "Cases" → "List of Cases" → "Concluded Cases"
    • 条約 NAFTA 関連するのはChapter OneとChapter Eleven
    • 日本語評釈は、松井芳郎(編集代表)『判例国際法〔第2版〕』(東信堂、2006年)、杉原高嶺・酒井啓亘(編)『国際法基本判例50』(三省堂、2010年)を参照。
  • Chemtura v. Canada, Award, 2 August 2010.
    • 仲裁判断はInvestment Treaty Arbitrationウェブサイトから入手可
    • 条約 NAFTA(上記)
    • 日本語評釈は、石川知子「判批」JCAジャーナル58巻4号(2011年)28頁。
  • Metalclad事件の検討 投資家が害を被ったことだけが条約違反とされた理由か
  • Chemtura事件の検討(途中)
6月18日 (創立記念日のため休講)
6月21日(補講)
  • Chemtura事件の検討(続き)
  • 投資仲裁の正統性を巡る論争
7月17日(補講)
  • 日本に対し投資仲裁を申し立てる可能性の検討
5. 環境 7月19日

予習課題

 福島原発事故に関して日本が他国に対して賠償・補償責任を負うことはあり得るか。

  • 越境汚染に関する国際法規則
  • 原子力事故に関する条約制度の整理と比較