2011年度前期 演習(国際機構法)

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ゼミの内容
 

仲裁判断」掲載 2011.08.26.

 

受講生へ(2011年1月26日掲載)

 ゼミ開始までに、以下の文献に目を通しておくこと。現段階で内容が十分に理解できなくても構わない。

 また、『JCAジャーナル』に、仲裁判断例評釈が連載されているので、いくつか目を通して雰囲気をつかんでおいて欲しい。

 4月の3回で集中的に投資法について学び、5月以降、できれば現在進行中の事案を使って、自分たちで仲裁判断を書くことを試みたい。

 4月の予定は、以下の通り。4月は、報告者を決めず、全員が以下の仲裁判断例を読んできた上で、内容について全員で議論する。

 

4月11日

Petroleum Development v. Abu Dhabi (1951), International and Comparative Law Quarterly, vol. 1, 1952, pp. 247-261.

International and Comparative Law Quarterlyという雑誌は、法図にある(電子ジャーナルとしても利用可)。初回までに入手して、読んでくること。ただし、251頁まで読めば十分。 内容が理解できなくても気にせず、とにかく読んでくること。

4月18日

Saluka v. Czech Republic, Partial Award, 17 March 2006. 仲裁判断文は、Investment Treaty Arbitrationで入手できる(4月25日の事案についても同様)。

日本語での解説が、上記「投資協定の新局面と日本」の連載に含まれている。

4月25日

Bayindir v. Pakistan, ICSID Case No. ARB/03/29.

日本語での解説が、JCAジャーナル57巻9号(2010年)にある。

5月以降

Gallo v. Canadaを採り上げる。

リンク先の、

  • Notice of Intent
  • Notice of Arbitration
  • Investor's Statement of Claim
  • Canada’s Statement of Defence
  • Investor's Memorial
  • Counter-Memorial of Canada

に基づき、今後の作業を行う。

全体をGallo(申立人)チーム・Canada(被申立国)チームに分け、それぞれから三田事実とそれぞれの主張内容を整理する。

5月2日 報告準備のため休講
5月9日 Galloチーム 事実概要・主張内容の説明
5月11日

Canadaチーム 事実概要・主張内容の説明

チーム再編成

  • 管轄権チーム
  • 受理可能性チーム
  • 公正衡平待遇チーム

に分け、それぞれで仲裁判断文案を作成する。

5月25日 管轄権チーム・受理可能性チーム 議論要旨説明
6月6日 公正衡平待遇チーム 議論要旨説明
6月13日

管轄権チーム・受理可能性チーム 仲裁判断文構成案説明

公正衡平待遇チーム 検討課題の説明

チーム再編成 作業がほぼ終わった管轄権チーム・受理可能性チームを減員し、新規に収用チームを結成する。

6月20日

受理可能性チーム 仲裁判断文案提出

公正衡平待遇チーム 仲裁判断文構成案説明

収用チーム 検討課題の説明

6月27日

収用チーム 検討課題の説明 その2

公正衡平待遇チーム 仲裁判断文構成案説明

受理可能性チーム 仲裁判断文案の検討

管轄権チーム 仲裁判断文構成案説明

チーム再編成 作業に余裕のあるチームから、仲裁判断文の「事実」部分を書く担当者を出す。

7月4日

公正衡平待遇チーム 仲裁判断文案の検討

収用チーム 仲裁判断文案の検討

管轄権チーム 仲裁判断文案の検討

事実チーム 仲裁判断文案の提出(次回検討)

7月11日 まとめ

 

Gallo v. Canada事件 「仲裁判断」 2011年8月25日付

 上記のとおり、係属中の仲裁事件について、公開されている手続資料を基にし、調査と議論とを重ねてゼミの学生が仕上げた作品です。この「仲裁判断」公開時点で、本物の仲裁廷はまだ何も判断を下していません。このゼミの「仲裁判断」は、公開資料にのみ基づくという制約の下で作成されたものではありますが、いずれ出されるであろう本物の判断と比較してみるのを楽しみにしています。

2012年2月13日追記本物の仲裁判断(2011年9月15日)が2012年2月に公表されました。